コナチャレ失敗

自分の周りで”コナチャレ”という単語を目にしなくなって久しいですが、

今振り返ってもとても素晴らしい企画だったのでまとめます。

 

  1. 分かりやすくて難しいコナ
  2. コナチャレ失敗
  3. 砂の城を築く

 

 

1. 分かりやすくて難しいコナ

まずコナチャレとは、3年間のうちにIRONMAN World Championshipの権利獲得を目指すという企画でした。

獲得するだけであれば既に速い猛者達をかき集めれば良いのですが、それではただの選手強化プログラム。

企画として盛り上げるため(?)、Triathlon Luminaとチームリーダー竹谷さんの采配で、

”今は経験不十分だがやる気のある人達”が選ばれました。

言わばロングのトライアスロンに対してそこそこの素人を集めたわけです。

 

その人達が目指したのはIRONMAN世界選手権。

IRONMANの世界なら誰もが知っているトライアスロン発祥の地、ハワイのコナで行われるレースです。

そのレースに出るためには、世界各国で行われているIRONMANレースのどれかに出場して上位でゴールする必要があります。

つまり予選を勝ち抜いて初めて選手権への切符が手に入るのです。

弱小校の部活が全国大会目指すぞ!みたいな感じでしょうか。

 

アマチュアのトライアスロンが面白いのは、年代ごとの順位付けがあるということです。

30代前半であればその中で、40代後半であればその中での順位が出ます。

この順位においてライバルは同年代だけということです。

最近は健康寿命も延び、80代でIRONMANレースを完走している方もいます。

20代で1位も、80代で1位も、どちらも年代別1位です。

絶対的なタイムではなく、何歳だろうとチャレンジを忘れない姿勢へのリスペクトということですね。

そしてコナへの切符も年代別に割り振られます。

コナを目指して速さ強さを追い求めるのは共通ですが、年代によって三者三様の取り組み方をすることになります。

 

”3年間でコナを目指せ”

というと非常に分かりやすい目標です。

しかし、年代、性別、競技レベル、ライフステージ、経済力、捻出時間、など

色んな人が色んな取り組み方で同じ場所を目指した。

というのがコナチャレです。

 

そして企画が始まってしばらくすると、この目標の難しさを思い知ることになります。

 

まずは世界の強豪と実力差がありすぎること。

当然ながら強豪は自分より速く、そして自分より練習しています。

追い抜くためには彼らより練習しなければ、と思うのですが練習しすぎると身体を壊します。

そこでより賢く練習することを目指すのですが、練習効果が2倍、3倍になるような魔法がある訳でもなく限度があります。

本当に彼らより速くなることなんてできるのか、、?とちょっとした絶望感を味わいました。

 

次に環境が変化していくこと。

転職したり、引っ越したり、コロナが流行してからはプールやジムが閉鎖したり。

環境が変わる中で自分のパフォーマンスが伸びるトレーニングを継続することは、想像以上にハードルがありました。

スイム、バイク、ランの3種目だけではなく、筋トレ、ストレッチ、睡眠、食事などライフスタイルにも関わるため、

環境変化の中で質を高く保つことは簡単ではありませんでした。

正直ベストとは程遠い時期の方が長かったのではないかと思います。

 

これらのハードルあってか、やる気のある人達が集まったコナチャレでも続けられないメンバーも出始めました。

後半になるとコナ獲得を現実的に捉えて練習していた人は半分もいなかったように思います。

生活のためでもない趣味を日常で優先し続けることはこれほどまでに難しいのだと実感しました。

 

分かりやすくて難しい。

それがコナチャレの印象です。

 

2. コナチャレ失敗

そして自分はというと、3年間でコナへの権利は獲得できませんでした。

コナチャレ失敗です。

端的に言うと”自分には無理だった”と思っています。

ただし素人だった自分にとっては学びだらけでした。

 

・当初の計画

コナチャレは3年計画ですが、スタートした2018年には既にオリンピックディスタンスのレースを中心にエントリーしており、

シーズン中は短い距離に専念することにしました。

(関連:WTS Grand Final ゴールドコースト(世界の壁は厚い編)

2年目に身体をIRONMANの距離に慣れさせ、最後の年でコナ獲得!という算段でした。

  • 2018年:ショートに専念
  • 2019年:ロングデビュー
  • 2020年:コナ獲得

しかし、、

 

・怪我マニア

最速でパフォーマンスを上げるべくみっちり練習計画を組むのですが、そう簡単には上手くいきません。

ショート以上の距離を走っていない状態から約10時間運動し続けられる身体に仕上げなければいけない訳ですから、

必然的に長時間の練習が増えることになります。

長時間トレーニングのダメージは思っていた以上に大きく、計画をこなすために頑張っては怪我をしていました。

身体を適応させるには相当の時間がかかるらしく、

10の計画に対して実際は6しか消化できないキャパしか持ち合わせていなかった、

のような体力レベルでした。

無理に積み上げては怪我をして体力が落ちる、という怪我マニアな虚しいサイクルでした。

(関連1:身体を壊すとよく分かる 持久系スポーツの大原則

(関連2:コナから逆算したら怪我をした

 

・レースキャンセル

コナ獲得のために3年間で4つのIRONMANレース出場を考えていたのですが、

結局出場できたのは2019年6月のIRONMANケアンズの1レースのみでした。

2019年9月のIRONMAN韓国は台風で中止となり、

2020年はご存じコロナでレースどころではありませんでした。

実質コナの切符に挑戦できたのはデビュー戦のケアンズ1レースのみだけとは、

当初はまったく予期していませんでした。

 

・しかし計画とはそういうもの

2019年から着実に積み上げて、2020年にコナを獲る。

そんな綺麗な計画は、怪我あり中止ありで少しも想定通りにいきませんでした。

立てた計画は崩れるもの、そして崩れてなお勝負できる計画やパフォーマンスの余裕が必要、

ということを身をもって知りました。

3年後に滑り込む、では決して滑り込めず、

次のレースで1位でゴールしてやる、くらいの意気込みと見合う能力がないと、

目標まではたどり着けなかったのだと感じました。

 

・なので何度やっても無理だったと思う

自分のコナチャレは蓋を開けてみれば、

”3年後にコナを獲得できるか”ではなくて、

”2年目のデビュー戦でコナを獲得できるか”という挑戦でした。

コナチャレをスタートからやり直せるとして、

いくら怪我に気を付けたとしても約半年間のトレーニングでコナに届く実力をつけるのは厳しいと思います。

心から参加して良かったですが、コナチャレは自分には無理難題でした。

 

・コナチャレは失敗したが、失敗しない

と少々ネガティブに無理と書きましたが、辞めなければ失敗はありえないとポジティブに捉えたいと思います。

Lumina企画のコナチャレは失敗に終わりましたが、自分のコナチャレはまだまだ挑戦中。

ということで引き続きコナを目指していきます。

 

3. 砂の城を築く

トライアスロンとは、みたいな話なのですが、コナチャレを通して、

”トライアスロンに取り組むことは砂の城を築くこと”

だと感じました。

例え話なので意味が分からないかもしれませんがお付き合いください。

 

・城の高さを競う

砂で大きな城を作っていきます。

とにかく高い城が勝ちです。

=とにかく速い人が勝ち

 

・基本は似たような作業

部位ごとに細かい作業もありますが、総じて砂を積んでいくという単調作業です。

=似ている刺激を長期間にわたり繰り返す(反復性の原則)

 

・土台が強くなければもろい

細くて高いタワーのような城にすると壊れやすいです。

安定した土台があると崩れにくくなります。

=最大出力、レースペース、持久力などバランス良く鍛える(全面性の原則)

 

・放置すると少しずつ崩れる

放っておくと風で砂が飛んでいき、城は徐々に崩れていきます。

常に目減りする中で高く積んでいく作業です。

=トレーニングを中断すると体力は落ちる(可逆性の原理)

 

・砂を勢いよく投下しても崩れる

高くしようと大量の砂をごそっと投入しても崩れます。

少しずつ大きくしなければなりません。

=能力は少しずつしか上がらない(漸進性の原則)

 

・より良い方法はある

どんな城にするか、砂をどこに何グラム使うか、どんな順番で作るか、どれくらいの力で固めるか、など

工夫次第でより上手に城を建てられそうな方法はたくさんあります。

上手な人を見習うのも良いですね。

=その人に適したトレーニング方法がある(個別性の原則)

 

・天気は運

雨の日もあれば風の日もあり、

暑い日もあれば寒い日もあります。

その日が砂の城を築くのに適した日かどうかは運次第です。

=不慮の事故、レースコンディション、レースでのライバル有無など運要素も大きい

 

・作品に個性が宿る

競うのは高さですが、城のデザインは自由です。

姫路城を目指しても、ノイシュバンシュタイン城を目指しても、完全なオリジナルでも良いのです。

=各種目への取り組み方や、こだわり、美学は人それぞれ

 

皆さんはどんな城をどんな風に築きますか?

 

まとめ

コナチャレ失敗というタイトルですが、まだまだ自分のコナチャレは終わりません。

砂遊びしたくなってきた。

 

 

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