自分のランを数値化する – Sports Science Labでの測定①
コナチャレの企画での測定施設のひとつ、
”Sports Science Lab” に行ってきました。
前回のAQUALABのランニング編です。
(参考:スイム上達の最大の障壁 – AQUALABでの測定)
- Sports Science Labについて
- いざ測定
- 結果とフィードバック
Sports Science Labでの測定②はこちら
1. Sports Science Labについて
Sports Science Labはランニングの分析、トレーニングに特化した施設です。
細かな測定やフォームのアドバイスはもちろん、他の施設ではなかなか見られない低酸素室も備えています。
低地にいながら高地トレーニングができます。
スタッフ陣は5000mを13分台で走るような桁違いな人達ばかりです。
5km 13:40って、キロ2:44、、
信じられない速さです。
そして表参道という好立地。
おしゃれすぎてランナーがいるところではありませんが、、
2. いざ測定
受付を済ませたら測定準備に移ります。
身体にあれこれ装備をつけていきます。
まずは心拍計ベルト。
初めて装着しました。
特に違和感なし。
次にマスク。
ガスマスクのようなものを装着します。
これで吐いた息の酸素を検出します。
吸った酸素に対して、吐いた酸素がどれだけ減っているかを調べることにより、体内に吸収した酸素量を計算できます。
1分間で、体重1kgあたり、何mLの酸素量を体内に取り込めるか。
いわゆるVO2maxってやつです。
トレッドミルの上に乗り、ガスマスクにチューブを接続します。
最後に命綱(取れたらトレッドミルが自動的に停止)をつけて準備完了!
測定を開始します。
まずはウォーキングの速度でゆっくりと。
目の前の画面には時間と共に心拍数のグラフが描かれていきます。
科学実験みたいで面白い!
まさにサイエンスラボ。
一定時間ごとに徐々にスピードを上げていきます。
ジョグのスピードになり、レースペースになり、
これはきつい、、
ここからですよ!と応援してくれるスタッフさん。
もう結構しんどいんですけど、、
さらにスピードは上がり、いよいよ短距離走の世界。
こんなダッシュは久しぶり!
うおおお、、!
「速度上げます」
もう無理、、
ものの十数分であえなく撃沈。
トレッドミルを止めてもらいます。
走るって大変。
3. 結果とフィードバック
マスクをつけてトレッドミルを十数分走っただけですが、色々な数字が分かります。

心拍162がキーワード
心肺能力、フルマラソン指標、ジョギング指標とありますが、注目すべきはフルマラソン指標のAT値です。
AT値心拍数:162
AT値走速度:4’28”
フルマラソンを走るなら、心拍数162を保って走ると自己ベスト。
キロ4:28を保って走ると自己ベスト。
走った結果から、適正心拍、適正ペースを割り出せます。
これはとても大事なデータです。
レース中に心拍162を超える時間が長いと、その先で失速する可能性大です。
レースの中で ”無理をする” というのは、”心拍162を超える” ことを指します。

フルマラソン3:07:39はイメージ沸かない、、
また、5000m、10000m、ハーフマラソン、フルマラソンの記録目安も出ます。
5000m 19:36はいける気がするけど、フルマラソン 3:07:39はいける気しない、、
測定で分かるのは心肺能力や脚力で、筋持久力や脂肪燃焼はまた別の話のようです。

キロ4:11を無限にできるようになりたい
トレーニング強度も数字で分かります。
最大出力を高めるレペティションであれば、400mを86秒のペース
無酸素での能力を高めるインターバルであれば、1000mを3:51のペース
AT値付近の能力を高めるペース走であれば、10km程度をキロ4:11のペース
有酸素のスタミナを養成するエアロビクスであれば、20km程度をキロ5:00前後のペース
これまでどんなペースで走れば、どんな強度の練習になるのか正直分かりませんでした。
ダッシュか、7割か、ゆるめか、くらいしか区別していませんでした。
自分が積むべき練習の負荷が数字で見えるのはとても有用です。
ロングに向けて、当面はキロ4:10のペース走を多めに積むことにします。

心臓、脚、美しさ
最後に、持久系競技の能力3要素です。
VO2max = 心肺機能の強さ
AT値 = 脚力の強さ
ランニングエコノミー = フォームの美しさ
結局全て鍛えなければならないということなのですが、強い心臓、肺、脚は当然大事。
そして効率良く進むフォームも同じくらい大事です。
今回フォームについては特に発見がなく残念でした。
フォームが悪くないとしたらなぜ膝が痛くなるのやら、、
まとめ
ランにお悩みの方は、一度測定して自分のランの現状やトレーニング内容を見直してみてはいかがでしょうか。
自分のランを数値化すると、レースでのペース管理やトレーニング強度の調整がとてもやりやすくなりますよ。
Sports Science Labでの測定②はこちら
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