意外と見落としがち!AS京都監督が送る、トライアスロンでタイムを縮める4つのアドバイス
9/24(日)に兵庫県加西市のグリーンパークトライアスロンin加西に参加してきました。
「お祭り気分を味わえた、かつとても勉強になった」
と書いたのですが、今回その勉強パートです。
招待選手としてAS京都監督の内山勇さんが来られたのですが、レース前日の開会式で参加選手へのアドバイスということでスピーチされました。
内山さんは一般社団法人アスリートサポート代表理事を務め、トライアスロンチームAS京都の監督として選手育成に励んでいる方です。

選手にアドバイスを送る内山さん
今回、そのアドバイスがとても勉強になったのでご紹介します。
- スイムウォームアップは必ず
- バイクトランジションの必殺技!
- 初心者がやりがちなバイクの落とし穴
- 実は効果の高いランニンググッズ
1. スイムウォームアップは必ず
皆さんはレース前に充分なアップはしていますか?
僕はスイムのアップは疲れてしまうイメージがあるのであまりしません。
しかし内山さんによると、アップは必ずちゃんとした方がいいとのことでした。
アップをすると何が良いのでしょうか。
- 水に慣れる
よほど水温が高くない限り、たいてい水に入る瞬間は「冷たい!」って思いますよね。
感覚的に身体はびっくりしますが、体内の応答的にもやはりびっくりしているのです。
スイムは3種目の中で一番事故が多い種目です。
きちんと水に慣れましょう。
- エンジンがかかる
実際に水に入って泳ぐことで心拍が上がります。
心臓と車のエンジンは同じで、一度温めておくとスムーズな発進ができます。
冷えた状態で急発進はできません。
また、心拍を上げるほど身体を動かすと、その日の自分の調子が分かり、良し悪しによってどのように配分するか考えることができます。
- ウェットスーツがなじむ
アップをすると筋肉を使うことになるので、多少パンプアップします。
すると陸上でピッタリだと思っていた部分が突っ張ります。
レースが始まる前に水中で身体を動かしてなじませておくと気持ち良くスタートできます。
これらを聞いたらアップしない手はないですね!
僕も次からサボらずにアップします。
2. バイクトランジションの必殺技!
エリートのように裸足で駆け抜け、颯爽とバイクに飛び乗り、あっという間に消えていく。
かっこいい。。
とまではできなくても、バイクトランジションで時間を短縮する方法はあります。
それはヘルメットの被り方です。
<一般的な被り方>
ヘルメットを持ち上げる → 頭に被せる → ストラップを持つ → ストラップを留める
特に違和感ないですよね。
一体どこに縮めるところがあるのやら。
内山さんが紹介してくださったのは、こんなヘルメットの被り方でした。
目から鱗!
<AS京都流の被り方>
ストラップを持つ → 頭をヘルメットに突っ込む → ストラップを留める
まさに逆転の発想。
頭がヘルメットを被るのではなく、ヘルメットが頭を被る。
来ぬのなら被りに行こうヘルメット(ホトトギスのリズム)
家に帰って試してみたら、贔屓目なしに2秒縮まりました!
2秒か、、
毎日欠かさず自転車乗る人なら、年間で12分10秒の時間の節約ができます。
浮いた12分10秒でさらに自転車乗って周りに差をつけましょう。
まあ覚えておいて損はないのでトランジションを少しでも縮めたい方はぜひ。
3. 初心者がやりがちなバイクの落とし穴
バイクの展開を考えるとき、このような会話を耳にすることがあります。
「今回はアベ35km/hを目指していこう」
「アベ30km/hだと80分かかるのか」
決して間違いではないのですが、我々はサイクルコンピューターを目の前にしながら走ると、ついつい目標の速度を維持したくなってしまいます。
僕もまさにその一人です。
サイコンが30km/hを示していると「もう少し漕ごう」となり、40km/hを示していると「もう少し落とそう」となります。
ただ、当然スピードは脚の力以外の影響を大いに受けます。
勾配、風、地面、天気、気温など
これらによって、どんなに頑張っても20km/h、どんなに手を抜いても50km/hになる場合もあるわけです。
それを目標アベ35km/hにしていると、タイムはフラットでも、身体的にはダッシュしたり休んだりしていることになってしまいます。
それでは何を頼りにすればよいのでしょうか。
そのひとつの指標が心拍数です。
心拍数を一定に、無酸素運動にならないギリギリのラインを狙えばベストに近いタイムが出せることになります。
タイムを狙う方は速度ではなく心拍数を見ながら走った方が良いのかもしれません。
心拍計付きのサイコンかウォッチをおすすめします。
また、経験の浅い人は往々にして重いギアで踏んでしまうことが多いようです。
重いギアは足の筋力を使うため、ランにも響きます。
それに対して軽いギアでケイデンスを上げて漕ぐと、筋肉の疲労が抑えられ、ペダリング効率も上がり、良いことだらけ。
常に同じ回転数を保つイメージで、軽めのギアで調節しましょう。
2017世界トライアスロンシリーズ横浜大会で優勝したFlora Duffyは、ケイデンスが高いことで有名で、
1分間に約120回転の速度でクランクを回しているそうです。
速すぎです。

2017世界トライアスロン横浜大会で優勝したFlora Duffy (SCOTT Japanより)
http://www.scott-japan.com/news/node/3407
4. 実は効果の高いランニンググッズ
僕はランのときに帽子とサングラスを着用したことがありません。
しかしこれがどうも効果的なようです。
まったく知りませんでした。
- 帽子
容易に想像できますが、帽子は日差しを遮ります。
直射日光を避けることにより、脳の温度上昇を抑えます。
すると脳の疲労感が軽減されます。
- サングラス
サングラスも日差しを遮ります(UVカットは必須)。
目に紫外線が入ると、脳が刺激され疲労を感じます。
つまり、サングラスによりこれまた脳の疲労感が軽減されます。
肉体ではなく、脳の疲労感がタイムに影響するんですね。
今度買いに行きます。
まとめ
トライアスロンは3種目のトレーニングのみならず、トランジションやレース展開、グッズなど対策が多岐にわたります。
今回選手がないがしろにしがちなポイントについてお話いただき、勉強になりました。
また、内山さんはとてもフレンドリーで陽気な方で、選手育成、そしてトライアスロンそのものを心から楽しんでいらっしゃいました。
カーボパーティーで直接お話する機会があったのですが、「もっと元気に好きなことをやろう!」と気合が入りました。
どうもありがとうございました。
内山さん率いるAS京都の若きスター達からも目が離せません。
http://blog.athlete-support.jp.net/
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